UV印刷とは?
UVとは紫外線(Ultra Violet ray)の略です。紫外線というと日焼け止めやスキンケアなどの美容関係でよく耳にするイメージですが、印刷業界では一般的に用いられている印刷技術のひとつになります。
インクの特性上、短納期でシルクスクリーン印刷による大量印刷と相性が良く、厚盛印刷・リオトーン印刷などの付加価値印刷と組み合わせることで独自の質感を演出し、その価値を最大限引き出すことが出来ます。
特徴
乾燥時間不要で短納期
紫外線を照射することで瞬時に硬化する「UVインク」を用いた、瞬間硬化が最大の特徴です。通常のオフセット印刷は、印刷後にインキを乾燥させる時間(12~24時間)が必要になります。印刷直後に印刷物同士が接触したり擦れあったりすると、乾ききっていないインクで汚れてしまいます。これを防止する為にパウダーを使用したり、印刷物1枚ごとをラックに置いて乾燥させる時間が必要になります。
これに対してUVインキは瞬時(0.3〜0.5秒)にインキ皮膜を硬化します。乾燥時間を劇的に短縮されるので印刷後すぐに次の加工に進むことができ、短納期での製作が可能となっています。臭いもほぼ発生しない為、食品や化粧品・おもちゃなど衛生面が重視される商品にも利用されています。
摩擦や光に強い
硬化した表面は樹脂皮膜で形成されるため、油性インキに比べて耐摩擦性が高くなり、非常に強度の高い仕上がりとなります。また、耐光性が高く、直射日光による変色や変形の影響も受けにくい為、屋外設置用の印刷物などにも向いています。同時にUVニスによる厚盛印刷を施すと、グロス感とさらに 高い耐摩擦性が付与することができます。
割れやすい
非常に強度が高く優れた印刷技術であるUV印刷ですが、硬くて割れやすいというデメリットもあります。チラシや本などの折り目部分では、印刷が剥がれひび割れのような状態になってしまう「背割れ」が起きやすいです。その為、事前に印刷物の折り目の位置を確認しそこを避けたデザインにする、インクの少ないデザインにする、表面にPP加工を施すなどの工夫が必要となります。
付加価値印刷
「UV厚盛」「箔押し」「縮み印刷」などの特殊印刷と組み合わせることで、独自の質感・立体感による付加価値を印刷物に与えます。高級ブランドのお酒・ワインのラベルパッケージ、ぽってりとした独特な触り心地を持つポストカード、点字付きパンフレットなど、他社との差別化を図る唯一無二の印刷物が製作可能です。
加工面積、被膜厚さ、デザインをそれぞれ調整することであらゆる表現が可能な印刷技術です。
特殊加工一覧
- UV厚盛(厚盛印刷)
- 箔押し
- 点字印刷
- リオトーン印刷(縮み印刷)
製作事例
まとめ
いかがだったでしょうか?まとめると、UV印刷は
- 短納期製作が可能
- 付加価値印刷として他の特殊加工と組み合わせることが可能
- 強度が高い反面、割れやすい
といった特徴があります。優れた印刷方法ですが通常のオフセット印刷とは仕様が異なる為、事前に印刷物の特徴を確認することを弊社は推奨しています。厚盛印刷の高さやサンプル請求、オフセット印刷への2次加工などは、以下のフォームからお問い合わせ下さい。