ブラックライト印刷について
ブラックライト印刷は付加価値印刷の一つで、自然光やLED・蛍光灯など可視光領域(波長:約380~750nm)の下では透明ですが、より波長の短い紫外線(UVライト)をあてると発光する無色透明のブラックライトインクを使用した特殊印刷です。紫外線の照射間は発光が続き、中断すると即座に発光が終わる特性を持ちます。
視覚的変化が大きく「インビジブル印刷・トリック印刷」とも呼ばれるこの印刷方法は絵本、ステッカー、ノベルティ、Tシャツ、販促物など様々な媒体に印刷されます。また、偽造防止用に紙幣やクレジットカード、受付処理用にはがきや封筒にも利用されており、日常生活においても様々な場面で活躍しています。
そもそもブラックライトって何?
普段私たちが生活で目にする全ての光には「波長」という概念が存在します。人間が目視できる(可視光領域)光の波長は約380nm~750nmとされており、それ以下は「紫外線」、以上は「赤外線」の領域となります。ブラックライトはこの波長が380nm以下の目に見えない範囲の光の総称を指します。
光は波長が短くなるほど紫外線のエネルギーは大きくなり、人体への影響が大きくなります。一般的に販売されているブラックライトは約375nm~395nmで可視光領域に近い波長の為、適切に使用していれば悪影響はありません。
特徴
デザイン変化による視覚的な演出
紫外線(ブラックライト)を照射することで、普段は視認できない文字やイラストが浮き上がってくるので、デザインの変化演出を視覚的に楽しむことができます。アイデア次第では遊び心あふれるインパクトのある印刷物を製作可能です。絵本や同人誌、水族館やお化け屋敷などのイベントやアトラクションにも利用されています。
また、照射するブラックライトの波長によって微妙に発色が異なるので、ご希望の波長に合わせ最適な魅せ方をご提案することも可能です。
偽造防止効果
ブラックライトインクは、「不可視インク」「ステルスインク」とも呼ばれ、偽造防止にも利用されています、例えば、工場の商品生産管理や紙幣・商品券・クーポン券・チケット、シリアル番号付き高付加価値ノベルティなどに使用されています。肉眼では視認されず、インクの入手手段が限定的であることから、日常生活でよく目にする様々な物に活用されています。
退色速度
ブラックライト印刷は長時間の連続照射を繰り返すと、印刷面に退色が起こります。この速度は、印刷媒体やブラックライトを照射する距離、光源のワット数など様々な要因によって変化します。光源への距離が短く、ワット数が大きいほど退色するスピードは速くなりますが、逆に遠すぎると印刷面が表示されないといった問題もあります。屋内で1日約8時間、毎日照射を行った場合、約2~3年で退色が起こると言われています。
フルカラー印刷によるデザインの幅広さ
特殊インクを使用する為、CMYKではなくRGB(赤・青・緑)インクによるフルカラー印刷が可能です。シルクスクリーン印刷と比較すると、単色のみではなく、写真やグラデーションなどより鮮やかな色彩表現が可能となり、デザインの幅が広いのもメリットとして挙げられます。
印刷媒体
- 商品パッケージ
- プロジェクションマッピング
- 折り紙・ポスター・ステッカー
- Tシャツ・ファッション小物
- 絵本・同人誌
- 紙幣・クレジットカード・商品券・クーポン券
- 封筒・はがき
製作事例
まとめ
- 視覚的演出を楽しめるユニークな印刷
- RGBフルカラー印刷によりデザインの幅が広い
- 偽造防止としても活用されている
といった特徴があります。照射と退色の時間関係や発色カラーなどブラックライト印刷に関するご質問は、何でもお気軽にお問い合わせ下さい。